説明不足は自分のせい、理解不足も自分のせい

http://d.hatena.ne.jp/AntiSeptic/20090726/p3


先のエントリに関して、業界内部のデファクトに起因して話をしている部分が少なからずあり、それらデファクトの根拠は経済と同様に論理的に説明することは難しく、仮にできたとしても理解してもらうことも難しいと思います。


また、エントリに、IT同業者、他業種のシステム担当者、一般人(システム素人)等
どれをターゲットにするかによって説明の粒度や構成も変わってくるのですが、そのターゲットを明記していないこと(もしくはトラックバックの使い方の不備)は落度であり、齟齬の原因となっていました。


ユーザーがSIを行うことについての例をあげます。
前提として、顧客はシステムを導入したいが費用は安く抑えたい顧客を対象に考えています。SIerの提案として、ユーザーが一部のSIを行う場合の人件費は1人月30万(一般サラリーマンの月収を想定)+教育コスト(10万)、これをSIerが行うと1人月100万です、この差額のコストメリットを提案した営業というものがあります。高いですがSIerが1人月100万で全部やりますという提案も当然あります。
SIerの単価を値引きし、40万以下にすることは営利目的からはずれますのでここでは除外しています。


数値の根拠はあまりありませんが、以下を参考としています。
※大手は上位であると推定
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITaj000001022008&type=largephoto&ps=2


実例としてはこういうものもあります。
こちらもユーザー努力でコストメリットを出しています。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20090209/324420/


これらのコストメリットはSIerにとっては安件数が確保できなければ収入減となってしまいます。しかし、社会貢献としては大いにメリットがあると思います。
それを踏まえたうえで、SIerの今後の食い扶持として、上記例では教育コスト10万分がひがさんがおっしゃっている「ユーザ企業を助けるプロフェッショナル集団」として責務を担うことができますし、
下の実例では、オープンソースAsteriskというソフトを使っていますが、このソフトウェアのメンテナンス、トラブルシューティング等は「ユーザ企業を助けるプロフェッショナル集団」の役目が適当です。


これらが私なりのユーザーとSIerの歩み寄りについての説明になります。歩み寄りは必要十分条件ではないのですが、安くて良いシステムを構築するためには必要であると考えるに至った一因です。


根拠もなく傲慢とも取れる発言(説明不足)は落度であると認めますが、そういう意図ではなかったことをこのエントリによって少しでも理解していただければ幸いです。