IT金融市場が縮小傾向であることの憂いとSI屋の今後の方向性について

http://www.meti.go.jp/press/20070629006/honbun.pdf

経済産業省によるとIT市場の展望は金融市場にとってあまりメリットがないように思える。


現在は国会でFXに制限がかけられるかどうかの審議がされており、これが実現するとFX業者はITインフラ・ソフトに対し投資を控えるようになるだろう。


銀行業界ではなんだかんだ言ってホストとCOBOLが優性である。MICSセンター、ANSERセンターもCOBOLでの実装であるし、CICやJICも改正貸金業対応として、やっぱりインフラはホストを導入している。


ホストも少なからず進化しており、さらにCOBOL資産のリプレイスに対するリスクはあいかわらずかなり高い状況だ。


日本のSI屋には二つのタイプのがありこの不況にSI屋でやって行く(金を得る)にはどちらに向かうかを考えなければならない。


1つ目はR&Dを中心とした新興市場に対するSI屋だ。
この場合、求められる技能は高い技術力・分析能力であり。新興市場が普及すれば(パッケージ戦略も含む)パイオニアとして地位・リソースを確保できるメリットがある。


逆にデメリットは市場に対するあたりはずれがあるというリスクを伴い。さらにはある程度の先行投資を行うことができる企業力が必要である。


2つ目は運用・保守を中心とした、業務遂行に対するSI屋だ。
この場合、求められる技能は高い業務知識・分析力・ある程度のIT知識(基盤知識がほとんど求められない)であり、ビジネスとしてはB2Bが中心で(※俗に言う他業界の保守子会社)仕事(サラリーマン)としては安定性が高い。


デメリットはIT技術を中心としたやりたいことを仕事に持ち込めない。
どちらかというと働いている人たちはサービス業の色が濃い。
ものづくりとしては更改が主で(※リスクが多い場合)ものを作ったという達成感は少なめ。


1のSI屋を目指す人は1に技術の修得・2に実装・3に環境(先行投資できる環境・企業力)・4に布教活動・ビジネス戦略・5に次に流行る言語を見つける。



2のSI屋を目指す人は1に業務の修得・2にコミュニケーション・3にシステムに影響する法改正の分析・4に幅広い一般性(誰がやっても同じように)・5に次に流行る言語は何かとか考える前にとりあえずCOBOLは覚える。